【共通テスト「政治・経済」はこんな問題!】
■図表や文章を用いた出題が多数なされる
■基本的知識の定着を前提とした問題が中心
■政策・出来事の背景の理解や文章読解力が必要
いくつかの文章を示して、それぞれについて正しいか誤りかを判断させる問題や、図表を用いた問題や文章を読んだうえで正解を探す問題など、バラエティに富んだ形式による出題が想定される。正誤問題は、センター試験の出題の多数を占めていた4者択一を中心としつつ、「正しい記述をすべて選ぶ」問題など、さまざまな形式で出題されるだろう。
また図表・文章問題では、その中の空欄にあてはまるものを選ぶものが中心となるだろう。いずれの形式の出題も、解答に必要な知識のレベルは基本的ではあるが、解答のためにどの知識が必要かを見つけることが正解するためのポイントとなるので、共通テスト型の問題を解くトレーニングが求められると言える。
センター試験も出題形式が多様だったので、センターの過去問を解くことが適切な共通テスト対策の一つとなるだろう。問題で問われる事柄に関しては、出来事の起きた時期を問うなどの暗記で対応できる出題もあるが、政策の目的や出来事の背景への理解を求めている問題も出題され、用語を単純に暗記する学習では高得点獲得は難しいだろう。また、文章の空欄にあてはまるものを論理的に判断する出題や、文章に示されている見解に合致する資料を選ぶ出題も想定され、文章の内容を正確に読解する能力も身につけなければならない。
―――――――――――――――――――――
【センター試験⇒共通テスト ここが変わる!】
●グラフや表を用いた出題が大幅に増加する
●文章や資料文の内容の正確な理解が必要な出題が増加する
●ある見解に合致する資料や文章を選ぶ出題が増加する
◆さまざまな単元から広範囲に知識を問う
◆用語をただ覚えるだけでは正解できない問題がある
◆出来事の起きた時期を問う出題がなされる
―――――――――――――――――――――
【高得点獲得への対策スケジュール】
受験対策はなるべく早くからスタートさせたい。試験本番が近づいてきてから、あわてて学習に本腰を入れるのは、勉強の負担が大きく、他教科の学習にも悪影響を及ぼしかねない。
まずは教科書や参考書をひと通り読むことから始めよう。全単元をひと通り学習した後に、各単元について、用語の意味を確認しながら、その単元についての理解を深めよう。
それらを何度か繰り返し読み込んだ後に、センター試験の過去問を解いてみよう。センター試験の問題でも、共通テストで出題が想定される形式や事項にマッチしたものはあるので、それらに取り組むことで問題の正解を発見できる実戦的な学力は十分に身につけられる。
●まず全単元について、ひと通りの学習を早めに終える
●次に用語の意味を確認しながら、各単元の理解を深める
●センターの過去問から実戦的な問題を選んで解くことで仕上げる
―――――――――――――――――――――
【共通テストで成功する学習法】
①出来事・制度の背景や理由を理解する学習を積み重ねる
「この出来事が起きた背景は何か?」「この制度はなぜ設けられたのか?」を理解する学習をしよう。教科書や参考書もこういった問いを念頭において注意深く読むとよい。この積み重ねによって納得しながら勉強が進められ、この科目に興味がわいて学ぶことが楽しくなる。こういった学習は習慣にすることが大切である。
②問題を解くときは、正誤判断のポイントを明確にする
正誤問題の文章は、その判断のポイントに特徴がある。例えば、ある法律についての文章で、「その法律の名前が間違っているから誤り」ということはほとんどなく、その法律の内容が正しく説明されているかどうかの判断を求めることが多い。問題を解くときには、その問題が何について判断させようとしているかを意識しよう。
③さまざまな文章を読み、多くの主張や見解に触れる
試行調査では、文章の空欄にあてはまる記述を論理的に判断したり、ある主張を根拠づけるのに適切な資料を選ぶ出題があった。このような文章読解力・論理的思考力を問う出題の可能性は高い。教科書・参考書をはじめ、さまざまな文章に触れ、そこでどのような見解がどのような根拠で示されているのかを読み取ろう。
―――――――――――――――――――――
◇皆様のご健闘をお祈りします◇